| 中国仏教四大聖地の一つ、古来より観音浄土として絶大な信仰を集めている普陀山(東シナ海、船山列島の一つ)との友好交流縁組を結ぶ中国観音霊場会は、平成十年九月三日より七泊八日の行程で、第八次普陀山団参を行ない、観音信仰を通じて日中友好交流の絆を一層深める事ができた。 一行(団員三十五名、内層分八名)は広島空港より出発、上海で一泊の後翌四日正午前に普陀山港に到着した。丁度旧暦の七月十三日に当たり、中国での盆入りという事もあり、島は家族連れなどの参拝者であふれていた。二泊三日の普陀山滞在中は、お盆行事で多忙であるにも拘わらず、道生法師はじめ普陀山僧侶方の誠に献身的で誠意と温情のこもったご歓待を頂き、今さらながら中国観音霊場会と普陀山との信頼と友好の絆の深さを痛感した。 主要行事である日中合同法要は五日午前十時より、普陀山の開祖と仰がれる日本の遺唐僧慧鰐大師をお祀りしている西方浄苑に於いて修行され、道生法師(普陀山で二番目の高僧)をはじめ三十名余りの普陀山僧侶のご出仕を頂いた。また法要後慧鰐大師記念堂に於いて団員の有志による供茶式が行なわれ、慧鰐大師への報恩謝徳の真心を供茶に込めてお供えした。この様な供茶式は普陀山では、初めての事、来日中にお抹茶を飲まれた経験のある道生法師も、大変感銘深くお点前を拝見された。 普済寺での早朝勤行の厳粛さ、静寂なる雨の法雨禅寺、尼寺である観音洞庵、梅福庵の清澄な読経の声など、普陀山は正に観音菩薩の浄土として仏法が活き活きと転輪し、参拝する人々の心を癒している。殊に圧巻は一昨年建立された南海大観音像(高さ三十三メートル)で、燦然と輝く金色は常桓普遍の三宝の威光であり、莫大な浄財を寄進した仏教徒の篤き仏心の輝きである。また今回は今迄参拝できなかった洛迦山(普陀と洛迦で観音浄土を意味する普陀洛迦となる)にも参拝でき誠に有意義であった。 さらに、普陀山最長老で生き仏と仰がれる妙善法師のお見舞もかない、心ゆくまでの参拝ができた事を団員一同感謝しながら、九月六日午後、終始付き添ってお世話下さった清浄法師はじめ普陀山僧侶の見送りを頂き、名残尽きない普陀山を跡にした。 一行はこの後西安経由で敦煌に向かい、悠久の歴史を刻むシルクロードに思いを馳せた。 また西安では弘法大師ゆかりの青龍寺、玄奘三蔵法師の大慈恩寺等を参拝、上海経由で九月十日無事広島空港に帰着した。 |
| 第九番札所 浄土寺 副住職 小 林 暢 善 |
| 南海に浮かぶ観音浄土・・・中国・普陀山団参報告 |
| 中華人民共和国の観音聖地普陀山に、愚息を体験修行僧として1ヵ月間受入れていただいた。この千年来、日本人を受入れるのは初めてとの事で、普陀山側の当会に対する信頼には並々ならぬものがある。このほど、一度当会から招請した事のある佛祥法師からのメッセージを携え無事帰国した。 『ご子息が私の寺に住んで1ヵ月というもの、彼に対してたくさんのことを教えました。短い間でしたが、彼は多くのことを学んだと思います。しかし、中国仏教の教えは大変深く、またおいでになる事を期待します。 私はいつも日本の霊場会のことを気に掛けています。これから先もこの様な友好関係が続くことを希望します。』 普陀山は毎年、数百億円規模の事業が進められており、これに見合った喜捨が続いているそうです。老若男女を引き付けてやまない中国仏教と中国僧の偉大さに、ただただ感嘆の毎日であったそうです。 (西大寺 住職・坪 井 全 広) |
| 第一番札所 西大寺 副住職 (子息) |

