平成十九年六月二十三日、中国観音霊場会は日本の誇る豪華客船「ふじ丸」をチャーターし、観音聖地として知られる中国・普陀山を目指して広島港より船出します。
 この観音聖地普陀山は、舟山群島の波間に浮かぶ十二・五平方キロの小さな島ですが、中国第一の霊場として揺るぎない地位を占めています。然しながらこの大聖地の開祖が日本人僧・慧鍔である事はあまり知られていません。約千二百年前、慧鍔は五台山から日本に観音像を持ち帰ろうとしましたが、奇縁によりこの島に祀られる事となりました。これが基で観音信者のみならず日本の全仏教徒の渇仰の聖地へと発展しました。この信仰の一つの形が補陀洛渡海です。航海技術も持たず、普陀山の正確な位置も知らず、小船に水と食料を積み込み、多くの先人が船出しました。
 平成の補陀洛渡海は豪華客船「ふじ丸」を駆って観音聖地普陀山を目指します。船に乗り込めば、そこはもう外国です。船内には医療室・美容室・映画館・大浴場・サウナ・ゲーム室・バー・ラウンジ・一周三百メートルのジョギングコース等が完備され、食事メニューも豊富で、まるで動く豪華ホテルです。総トン数二万三千トンもあり、船酔いの心配もありません。さらに声明・法要を厳修し補陀洛渡海で亡くなった先人の供養や独自のイベントも毎日開催されます。また普陀山ではこれにあわせて、高さ七十余メートルの万佛宝塔の落慶法要が日中合同で盛大に執り行われます。
 千年ぶりのこの勝縁に奮ってご参加下さいますよう御案内申し上げます。        
 第1番札所 金陵山 西大寺 坪井全広